2013年12月に内閣府から震源地を都心南部とする
首都直下型地震の被害想定が発表されました。
また中央防災会議では被災と復旧のシナリオを
時間の経過とともにシュミレーションしています。
道路や鉄道などの交通手段の被害想定と
どのくらいで復旧するのか、 見ていきたいと思います。
人と物を運ぶ動脈である道路や鉄道に
首都圏直下型地震が及ぼす影響は 甚大です。
◎道路
地震直後に一般道路では橋梁や高架橋が壊れる
大きな被害が50か所で発生。 中小被害も400か所で起きる。
道幅の狭い場所では沿道の建物や電柱が倒壊して
道路がふさがれ、 緊急車両の通行や人の避難が妨げられる。
放置車両の影響で渋滞が悪化する。
◎高速道路
高速道路は耐震化が進んでいるとして大規模な被害は
想定されていないが、 1都3県(神奈川・埼玉・千葉)で
620か所が被災する。 安全を点検した後、交通規制が行われ、
緊急車両が通行を開始する。 1ヶ月後に一般車両の通行が可能となる。
◎鉄道
首都圏の鉄道は橋梁に840か所の被害が起き、 全線が不通になる。
東海道新幹線の小田原から東(東京方面)、
上越新幹線の熊谷から南(東京方面)、
東北新幹線の小山から南(東京方面)も不通となる。
1週間後に新幹線全線と地下鉄の一部路線が運行を再開する。
JR在来線と私鉄の一部区間で折り返し運転が 開始されるのは、
地震発生から1ヶ月後。
◎港湾・空港
東京湾では各港湾の岸壁250か所が 被災する。
羽田空港と成田空港は滑走路の点検などで一時閉鎖され、
支障がないと判断され次第、運航を再開する。
東京都帰宅困難者対策条例などにより
施設内待機の呼びかけや備蓄が 推進されていますが、
休日の都心の繁華街や仕事帰りの人で賑わう飲食店街など
かなりの人が密集する状況下で地震発生の場合、
想定以上の被害と大きな混乱が考えられます。
また、想定されている 交通手段の被害想定を見る限り、
物流がある程度まで戻るには 相当の時間が要すると考えられ、
物資の不足は長期間にわたる恐れがあります。
かなりの時間、 人の移動と物流に支障があることを想定して
自宅および外出先での備えをしておきましょう。
スポンサード リンク
コメント